XP 祭り 2019で社内で開催したワークショップについてLTをしてきました

はじめに

先日、XP祭り2019でLT祭りに参加してきたので、LTの補足と簡単な参加レポートをまとめまておきます。LTでは「スプリントプランニングにおけるタスクの見積もりの質を向上させる」という目的で開催したワークショップについて紹介しました。

本記事では個人的にワークショップを設計する上で重要だと考えていることと、ワークショップの概要について説明します。

xpjug.com

発表資料

ワークショップの設計で意識していること

私がワークショップを設計する時に重要だと思うポイントは以下の2つです。

  1. 参加者がワークショップ後にどのような状態になってほしいのか
  2. ワークショップで解決したい課題が解決または改善されるか

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1. ワークショップ後の参加者の状態を決める

ワークショップはなにか目的があって開催されているはずなので、その目的を達成するためには参加者がどのような状態になっていないといけないのかを最初に決めます。 目標となる参加者の状態が決まれば、ワークショップのアイデアをひたすら出して効果的であるもの探していきます。
以下の図の通り、参加者が物事を理解し何かしらのアクションを起こすときにはレクチャーするだけは不十分ですが、ワークショップと組み合わせるとことで、自ら体験し気づきを得て、参加者の状態に変化を与えやすくなります。 気づきを与える方法としては以下のようなことが考えられますが、議論やフィードバックの内容などはファシリテーターや参加者に依存します。

  • ワークショップ内で体験したことを考えてもらう or 議論する時間をとる
  • ファシリテーターが参加者に直接フィードバックを与える

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ラーニングピラミッド Wikipedia

2. ワークショップで解決すべき課題を見失わないようにする

せっかく入念に設計をしたワークショップでも、当初のワークショップを企画するに至ったモチベーションを満たさなければ意味がありません。
自分が初めてワークショップを企画したときは、見様見真似であれもこれも良さそうなワークショップのコンテンツを盛り込んでいました。他のワークショップを参考にすることは良いですが、それらが何を達成するために設計されたものなのか意図を汲み取り、自分が解決したい課題に対して有効かを判断して使用する必要があります。

以上のようなことを防ぐために、ワークショップを設計するときは節目節目にワークショップで解決したい課題を解決できているのかを確認する必要があります。

開催したワークショップの内容

以上を踏まえて以下のようなワークショップを設計しました。ワークショップはシンプルで、目指す状態は「見積もり作業自体に違和感を持ってもらい今後の見積もり作業の改善につなげる」としています。内容は、グループを分けて見積もりをしてもらい、見積もり後に互いのグループで見積もり方法等を議論してもらいました。
今回は時間が短かったため、ワークショップ前にレクチャーの時間を十分に取ることができませんでした。参加者のスキルやコンテンツ内容にもよりますが、ワークショップの内容が参加者にとって簡単ではない場合はレクチャーの時間をとることをおすすめします。

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参加したセッション・ワークショップについて

少ないですが参加したセッション・ワークショップについて簡単にまとめました。

リーダー、マネージャーが存在しない開発組織の作り方

自己組織化をテーマに、チーム内にリーダーやマネージャーをなくしていく過程を説明されていました。
個人的にはリーダやマネージャーの機能を各メンバーが持っていてチームとして成り立っているのであればOKな気もしました。

XP祭り2019 ぼくらはチームのかけら

お題は「来年のXP祭りを盛り上げる」でメンバー4人のチームをいくつか作り、チーム内で様々なチームビルディングの手法を試していくというものでした。
互いの価値観を説明し合う方法として、「ムービングモチベーターズ」というManagement 3.0 のプラクティスが入っており、初対面でしたがチームメンバーとの距離が縮まりとてもよかったです。自分のチームでもやれる機会があれば提案してみようと思いました。

ワークショップを円滑にすすめるための事前説明がスムーズで進行がとても上手でワークショップを全力で楽しむことができました!

まとめ

XP祭りは初参加でしたがワークショップを中心に楽しむことができました。
今回はLT枠でワークショップの開催事例とともに簡単なノウハウをお伝えしましたが、来年はトーク枠として出ることができればと思います!